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コラム記事

麹用のお米のために、京丹後へ行ってきました。

麹用のお米のために、京丹後へ行ってきました。

こんにちは、いつもありがとうございます。
梅小路醗酵所の山口です。

つい先日、京丹後まで行ってきました。

現在、梅小路醗酵所では「ササニシキ」という食用米を使って米麹を作っています。

麹を作る中で、度々、どこのものかわからないような米よりもやっぱり生産者の顔が見える米がいい、そして、欲を言えば京都産であればもっといい…と思っていたのですが、

なぜか京都産のササニシキが探せど探せど見つからない。。。

それもそのはず。
実は、米の銘柄には農林水産省が指定する産地品種銘柄があり、京都ではコシヒカリやキヌヒカリといった米が中心で、ササニシキは宮城県中心の銘柄のため京都では基本的に栽培しないのだそう。

そんな決まりがあったんですね。

じゃあ京都産のササニシキは無理なのかな…と諦めかけたのですが、一つ思い出したことがありました。
そういえば、京都のササニシキを使っている酒蔵があったな。と。

京丹後 白杉酒造株式会社

白杉酒造は、酒米を一切使用せず食米のみで日本酒を作る京丹後の酒蔵で
醗酵所でも販売している「金シャリ」など様々な食米日本酒を製造している蔵。

そこでいつもお世話になっている、元国税局勤めの只津さん(おもしろい経歴…。)にお尋ねすると、
快く米農家を教えていただくことができ、無事にお米を作っていただけることに。


日本海まで歩いて5分「野木源」

去年の作付け時期に、一年分の麹用ササニシキ約2トン(!)を作っていただくお話を進め、
先日、やっと収穫します!のご連絡をいただいたのでようやく先日ご挨拶に伺えました。

醗酵所から車で3時間弱。
なかなかの長旅に車酔いしながら到着したのは、日本海が徒歩5分という京都の北端。

到着すると、田んぼのど真ん中でちょうどササニシキを収穫中の野木さんが。

夢中で写真を撮ってしまう美しさ

京丹後の大自然に、コンバインの赤が映えます。

この日は、たまたま台風が近づいてきていたので、急遽早めに収穫を進めていたそう。
農業はやはり天候などの自然の影響が大きく、猛暑の中で作業を進めなければならないことも多いので
どんどん後継者を探すのが難しくなっていると野木さん。

しかも、米は一年に1回の収穫なので、酷暑などによって失敗したりすることもあり
出荷できる量が減ってしまうこともあるのだそう。

日本という小さな土地での第一次産業の難しさと、それでも守っていかなければならない大切さを感じます。

大量の米が注ぎ入れられる姿は圧巻

収穫した米は、アームが伸びて軽トラに運び入れられます。

醗酵所が使う2トンって素人目からするとすごい量な気がするのですが、
二つ返事でOKしてくれた野木源さん、ありがとう。
毎年白杉酒造が製造したい日本酒に合わせて、色んな新しい米の品種に挑戦しているそうです。
聞けば聞くほど面白い農家さん。

ちなみに野木源では、米以外にも路地メロンや堀川ごぼう、白ねぎも作っているそうで、メロンは今年の甘酒かき氷にも使わせていただきました。
シロップがなくても甘く、とても大好評だったのでぜひ来年もお願いしたいところ。

黄金に輝く稲穂

そして肝心の米麹についてですが、
2024年9月の製造分から順次、原材料米が京丹後産のササニシキに変わっております。

ぜひ、新しい醗酵所の米麹で、日本海を感じてみてくださいね。

醗酵所は日本の農業を守っていくために、
少しでも力になれるよう今後も努力していきます。


今回ご紹介したところ▼

からだの芯から健康になる 京丹後 野木源

TEL 0772-75-1939
住所 京都府京丹後市丹後町大山1011
営業時間 9:00~12:00(従業員のいる時間帯)
定休日 不定休

株式会社 白杉酒造

TEL 0772-64-2101
住所 京都府京丹後市大宮町周枳954
営業時間 9:00 ~ 12:00・13:00 ~ 17:00
定休日 (4月~9月)土曜日・日曜日・祝祭日(10月~3月)日曜日・毎月第4土曜日
その他 臨時休業の場合あり