COLUMN
コラム記事
醗酵所オリジナルワークショップ準備に向けて
2020年11月25日
梅小路醗酵所は2020年10月14日にオープンしたばかり。
醗酵(はっこう)をテーマに“麹室”が併設されているお店です。
「この麹室で麹を醸してお客様にお届けするだけではもったいない」
そう考えた私たちは、「この麹作りをお客様に体験していただこう!」
と考えました。
(特注の麹箱や仕切り板、布に壁や床、それぞれにまだまだ新品。これから一緒に時間を重ねていくのが楽しみです)
麹造りにおいて一番華があるのは、「種切(麹菌をつける作業)」
麹造りには3日かかるのですが、造りの1日目にそれを行います。
前日にお米に水を吸わせる「浸水」を行い、翌日に蒸したお米に麹菌をつけて行きます。
お客様に見せるのは、お米を蒸すところから。
せいろに、お米を入れて蒸しあげるその様子をお伝えするために、皆さんに伝わる方法を考えます。
蒸しあがった米は色が透明に透き通るので、その上からどんどんお米をかけていきます。
わかりやすく言うと、炊飯器の中の状態を見ている感覚です。
なかなか炊飯器の中って見ることができないから、ちょっと新鮮だったりします。
この蒸している様子を見てもらうためにカメラの動画を皆さんのテーブルの方へ映し出すような仕組みを考えよう、と決めます。
蒸しが終わったらお米を冷ます工程を考えます。
蒸したてのお米は当然アツアツ。
最初はお客様に体験していただくよりも火傷の危険性を考えて、講師が触れて冷ましてからにしよう、と決めます。
温度も適温になった所で、いよいよ、麹菌をつける工程。
麹室の中に入るのはあまり多いと体験も窮屈なので8名を2グループに分けて、先に4名が麹菌を振って混ぜる体験、その間のもう半分の4名には麹菌を振って混ぜた後の2日間で、どうやって糀が出来上がっていくのかについてのお話をしよう、と決めます。
みんなで、混ぜる工程を確認します。
どんなことを先生が話してほしいかを考えます。
「体験とお話が一通り終わったら、ちょっと食べて見たりする体験も欲しいよね」
そんなアイディアも採用してワークショップを考えていきます。
最後は造った麹たちを最後パッケージすることを考えます。
そして、できた麹をお客様にお届けすることを考えて、
あと2日の仕込みを心を込めて進めていきます。
自分たちでやってみる以上に、人に「楽しい」と思ってもらうために、
私たちはこれから日々麹と向き合っていこう。そう心に決めるのでした。